年の瀬に
12月30日、ミネソタ雪
今朝、未明。携帯電話が鳴った。
いつもの緊急招集だった。年末だってのに。
しかし、緊急招集がかかるということは全米のどこかで脳死があったという事。大切な生涯の贈り物。
しかし、インド人勢はあっさりと休暇をとっていた。あくまで自国の習慣に従う気らしい。
この職場、新人が来るからそれまで辛抱してくれと言われて半年以上が経つ。何人か辞めていったのに補充が全くない。だが、そのおかげで仕事の無駄が全くない。以前は誰も休むことなく何時間も飲まず食わずで働いていたが、最近は、各々が隙を見て糖分補給に行くことが出来るようになった。そして、仕事に要する時間もどんどん短くなっていく。まあ、悪いことばかりではない。
そんなわけで、ずーっとみんな仕事に出かけているので、日本にいた頃のようなストレスがほとんどない。
日本にいた頃は、たいてい年末年始は連続当直をしていた。地域医療を支えるために。そして、アルコール中毒やインフルエンザの治療、帰省中の事故による外傷の手術や、スノーボードで転倒して脱臼した人の整復などをしていた。世間は年末年始のお祝いで盛り上がる中、ずーっと働く。たまに当直室に戻って、年末年始の特別番組をつけてみていると、数分も経たないうちにすぐに救急外来から電話がかかってくる。そして当直開けには研究室に立ち寄ってから帰宅する。そんな生活だった。日本の外科医なんてこんなもんだ。
しかし、ここではアメリカ人勢は年末年始も関係なく働いている。だから、一緒に働いていると楽しい限り。
新年を家族そろって元気で迎えられたらそれで十分。
同僚に明日のNew Year's eveはどうするのか聞いたら、ほとんどの人が休むといっていた。公には休日ではないが、ほとんどの人が休みをとるらしい。俺もそうしよ、緊急召集が無ければ。
日本の皆さん、よいお年を。