出生届

 2月5日、ミネソタ

 アメリカで子供が生まれた場合、どのような事務手続きが必要になるかをまとめてみたい。

 アメリカの出生届。これは入院中に必要書類を渡されるので子供の名前や両親の名前などの情報を記入して看護婦さんなどに渡すと、病院から役所に届けてくれる。1月31日に妻と子供は退院したのだけれど、2月3日にcounty service centerから出生届の情報に間違いがないかどうかの確認の書類が届いた。その書類には子供と両親の名前、生年月日などが記載されており、それに間違いがあれば訂正し、間違いがなければそのままcounty service centerに返送する。この時、16ドルのチェックを入れておけばアメリカの出生証明書が後日郵送されてくる。

 日本の出生届。これはちょっと面倒。まず、現住所を管轄する日本領事館、私たちの場合はシカゴ総領事館に電話をして出生届の書類一式を郵送してもらうよう依頼する。もしくは直接、領事館に出向いて書類を入手する。今回の場合、2月1日に電話で依頼したところ、今日届いた。日本の出生届などが入っていてそれに必要事項を記入する。そしてアメリカの州政府機関(今回の場合、County Service Center)が発行した出生証明書を添付して提出する。
 届出方法としては、総領事館窓口で直接届出する。総領事館に郵送する。本籍地役場に直接届出する。以上、3通りの方法がある。何れの場合も出生届けの提出期限は子が生まれた日から3か月以内。

 以上の手続きを行うことによって、アメリカで生まれた子供は日本とアメリカの重国籍となる。この重国籍は本人が22歳になるまでに日本国籍を選択してアメリカ国籍を放棄する旨の宣言を行わないと日本国籍を喪失することがある。よって、22歳になるまでにはアメリカ国籍を放棄し、日本国籍を選択する旨の手続きを行わないといけない。


 医療保険の手続き。
 これも出生届けと同様に非常に重要。子供は生まれたときは医療保険がない状態である。なので医療保険に関して何も手続きをしないととんでもない額の医療費を請求されることになる。日本ではお産で1週間入院してもせいぜい数十万円だが、アメリカではそんな金額ではないはず。近いうちに、医療費の報告書が届くと思うので実際の医療費がわかったら報告したいと思う。
 さて、それではどうするかというと、出生から30日以内に医療保険に加入すれば、出生の日にさかのぼって医療保険が有効になるのだ。これは法律で定められているのでどの医療保険を購入しようが適応されるはず。私の場合はミネソタ大学が提供している医療保険に入っているのでこの保険に追加で三女を登録する必要がある。これには、医療保険の部署に電話をかけて依頼すると、インターネットで追加の手続きがとれるように準備をしてくれる。これも2月1日に電話で依頼し、その日の午後には医療保険の内容変更がインターネットでできるようになると言われたので待っていたが、event closedといつまでも表示されたまま変更手続きができなかった。
 今日まで待っていたが、まったく状況は変わらず、再度、医療保険の部署に電話をかけて状況を説明すると、 ”なんらかの不具合があって、手続きができない状態になっていたようなので今日中に変更手続きができるようにします。” と言われた。そうしたら電話をかけてから1時間後に変更ができる状態になっていたので早速、三女の名前と生年月日を登録してMedicalとDentalのそれぞれで変更手続きを行った。これで医療保険への登録はできたはず。後日、ちゃんと変更手続きが完了したか確認は絶対に必要だと思う。


 出生届けと医療保険の変更手続きがまずやっておかなければならない重要なこと。

 以前、”いつまでたっても州政府機関発行の出生証明書が発行できない。確認してみたら病院が出生届を出し忘れていた” という経験をされた方の話を聞いた。私どもの場合はアメリカの出生届けは病院から役所に届いていたので問題なかったが、医療保険の変更手続きには上記のようにちょっとしたトラブルが起きていた。

 アメリカに来てからずーっと感じ続けているのが、事務手続きが非常に遅い、そして間違いが多いことである。ちょっとでもおかしいと思ったらすぐに電話をして尋ねるぐらいの気持ちでいたほうがいいと思う。ただ待っていては全くうまくいかないことが多い。

 今はもうアメリカってこんなもんなんだよなと開き直っているのであまりストレスには感じないが、渡米当初は結構腹が立ったことを思い出す。


 それとシカゴ総領事館の方から教えてもらったのだけれど、日本国籍のパスポートを作るのはこれから約2,3か月後になる。というのが総領事館に送った出生届が日本の本籍地の役場に届られて受理され戸籍に登録されるまで約2か月かかる。それから自分で本籍地の役場から戸籍を取り寄せて、さらに直接シカゴ総領事館に出向いてパスポートを作成しないといけない。なので春が来たらシカゴへゴーだ。楽しみだ。