日本な一日

 8月15日、ミネソタ晴れ

 涼しくて気持ちがいい。もう夏は終わりか。

 今日は日本な一日だった。

 お昼は日本人家族で集まり、バーベキューパーティー。これはアパートのマネージャーの女性が主催してくれたもの。今日、いろいろと話を聞いたのだが、彼女の父親は軍人で、日本で仕事をしているときに彼女が生まれたとのこと。そう、日本生まれなんだ。しかし、日本語は全くしゃべられない。でも、彼女の息子さんも主催者として協力してくれていたのだけれど、彼は日本語が非常に上手。日本で働いていたそうな。

 なぜ、息子さんが日本に興味を持ち、日本語を勉強し、日本でも仕事をしていたか。非常に興味があったので、そこら辺の事も聞いてみた。

 きっかけは、卒業記念として母親にプレゼントされたのが、海外旅行だったこと。しかも日本への。ここで、母親になぜ卒業記念に旅行をプレゼントしたのかを聞いてみた。

 ”時計とか何かものをプレゼントしてもいつかは壊れたり、なくしたりして失われてしまう。でも、日本の文化に触れてそれを記憶としてもっていれば絶対に失われることはないし、日本の文化に触れることで自分たちの文化を見つめ直し、さらには自分も見つめ直すいい機会になるからですよ。”

 その母親の予想通り、旅行から帰ってきた息子はいろいろと文化のことを勉強し始め、そして日本語も真剣に勉強し始めたのだった。

 ただ、プレゼントされた海外旅行とはいっても、おぜん立てもほとんどなく、彼はバックパッカーだったそうな。

 とても興味深い話だ。

 母国だけで生活していては気がつかないこと、理解できないことってのは非常にたくさんある。巨大で強大な国、アメリカの若者でさえ日本に旅行に行くことで、好奇心に火が付き、そしてそのことが人生を動かしていく。最近、日本の若者が海外に対する興味を失っているという記事を読んだ。旅行にはいくが、海外へ留学しようとか働いてみようなんで思う人が減っているとのこと。このニュース記事が本当かどうかは知らないが、是非、日本の若者たち、海外へ出かけてみて欲しい。旅行であってもいい、ただし日本人だけでつるんで移動するような旅行はやめておけ。

 さて、日本語英語が混ざったなんとも楽しいBBQパーティーが終わり、次に向かったのがComo zoo parkで行われていたジャパニーズランタンフェスティバル

 こちら会場となった、Como park。動物園と植物園が併設されていて、日本庭園も設けられている。
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 去年も来たのだが、今年は人が多かった。
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 金髪の黒人男性が浴衣を着ている。ちょっと驚かされる風景だ。


 なぜ、今年もこのランタンフェスティバルに来たかと言うと、娘たちが去年からずーっとヨーヨー釣りをまたしたいと楽しみにしていたからだった。

 予定通り、ヨーヨー釣りをして娘たちは満足。さて、食に走るお時間がやってきました。

 この写真の奥に見えるテントでは日本食が販売されている。
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 ミネソタでは日本人はマイノリティーで普通に暮らしているとめったなことでは日本語が耳に飛び込んでくることは無い。しかし、今日はいろいろなところから日本語が聞こえてくる。しかし、驚くことに来場者のほとんどは現地人か、日本以外のアジア人だったりする。彼らも日本文化に興味があるってことだろう。若い女の子たちは浴衣を着ていたり、なぜか日本風のロリータファッションならびにゴスロリに身を包んでいて、日本のサブカルチャーもこうして極寒の国、ミネソタに浸透しているのだと思うと感慨深い。

 こちら牛丼。
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 味付けはばっちり、玉ねぎも程よく煮込まれていておいしい、ご飯の炊き具合も良好。牛肉が分厚いのは・・・・・、やっぱ、アメリカか。

 この牛丼を買いに行くと、とてもかわいい浴衣を着た中学生ぐらいの女の子たちが注文を聞いてくれました。しかも、とても流暢で丁寧な日本語で。ちょっと頭がくらくらっとして、ここは日本の高級料亭か? それならタケノコと松茸の季節の御膳と捕れたてのアユの塩焼きを、と勝手な妄想にふけったのち頼んだのは牛丼。面白いのが、牛丼を受け取るところでは男の子たちが働いていて、"What did you order?"と今度は英語・・・・。


 次に、焼き鳥を買いに行く。
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 お品書き。
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 どーん、これが焼き鳥です。
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 マッチョなアメリカンがバーベキューグリルで焼いていた、この鳥肉。写真では大きさが分かりにくいですが、長辺が15cmほどです。こんな塊肉・・・・・・・、相当しわそうですよね。でもね、ミネソタの鶏肉、非常に柔らかくてジューシーなんですね。これをいわゆる日本の焼き鳥とは言えませんが、これはこれでとてもおいしいかったです。

 さて、私たちが食を堪能しているときに、夕日に黄昏る三女。
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 さらに、”ザルソバヌードル”
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 いやー、何の違和感もありません。若干、つゆが薄かった以外はおいしくいただけました。そして食べている途中にふと気がつく。これって、ざるそばヌードルって名前で販売されていたよな・・・・・・・。これって、ざるそばか?????。ちなみに、私が食べたくて買ってきたのだったが、大半を長女と次女が食べてしまった・・・・・、やっぱ日本食が好きなんだな。

 おなかも満たされ、聞こえてくる日本の伝統的な音楽に気持ちを和まされつつ、場内を散歩。

 ミネソタにあるブルーミントン市と和泉市姉妹都市
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 さらに、ミネソタの州都、セイントポール(セントポール)と長崎市姉妹都市
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 1955年からとは結構古い付き合いですね。

 このテントにちょっとお邪魔して・・・・・・、写真を撮ってみました。
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 何やら箱の中には日本食器とおぼしきものが置かれていますが・・・・・・・、箱に書かれている文字を読むと・・・・・・・。

 なぜなんでしょうね。この謎は私には解けません。なんでこうなったのか聞いてみたかったのですが、失礼にあたるかと思い、ぐっとこらえました。

 セントポール > セルントーポ  ??????????????

 日本語って難しいですね。

 写真は載せませんでしたが、名前を毛筆で書いてくれるというテントがありました。なんとそこには知り合いの医療通訳の方が。

 アメリカ人の方の名前をカタカナで書くわけですよ。たとえば、”ジョージ” って具合で。我が家も三姉妹の名前を”漢字”で書いてもらいました。落款も押してあり様になってます。非常に上手でしたよ。ありがとうございました。

 日本語の”漢字”は世界でも結構人気がありますが、最近はヨーロッパでもアメリカでも”カタカナ”がクールなんだそうです。

 こうして日本の文化は世界に受け入れられているわけです。嬉しい限りです。