ブラザーがアフガニスタンから帰ってくるんだ。
10月8日、ミネソタ快晴
暑い・・・・・・、・・・・・・・。
朝は涼しいが、昼間外に出ると、むっとするような陽気。
最高気温華氏82度!!!!!
去年の10月なんか、華氏40度前後だったのに・・・・・・。
夏が戻ってきたーー!!!! なんて喜んでしまった。
今週は連日、早朝から仕事。週のはじめはなぜか実験がうまくいかず、大ボスを初めとしてなんでやねん!と考察を続ける日々が続いた。
そして、木曜日。十分な観察に基づく考察の結果、とある変更を行ったところそれが大当たり。木曜日は大成功に終わった。
さて、今日、金曜日。普段なら金曜日は大規模な実験はしないのだが、昨日の大成功のおかげで・・・・・、今日も大規模実験が続いた。
これはいつものことで、うちの大ボスは成功するともっとやろうと言い出すんだ。元気というか、せっかちというか、お尻に火が付いているというか。
結局、今週で1000万円以上使った・・・・・・。
あー、アメリカ。おー、アメリカ。韓国から来ていた移植外科の教授に、私たちと同じようなことをしたいと思いませんか?と聞いたことがあったが、こんなことするお金なんかないよー、と笑われてしまったことを思い出す。
さて、今日も大成功に終わり、連日のツインズの敗戦で機嫌が悪かった中年の研究者もご機嫌だった。
これぞ、ハッピーフライデー。
そして、夕方、ラボには私と若いアメリカ人のスタッフだけとなり、働き続けていた。
もう仕事が終わりそうという頃になったが、若いアメリカ人のBと休暇のことで話が始まった。
サンクスギビングの前後で休暇が取りたいそうな。なぜ、私に話をするかというと、Bと私が同時に休むと仕事が全くできなくなってしまうからだ。そう、彼が休むなら私は休めないし、私が休暇を取れば、彼は休暇が取れない。
Bは最も頼りになるやつで、私や以前勤務していた日本人外科医たちから外科的手技を教わっており、そのセンスもあって非常にいい仕事をしてくれる。いつも、早く外科医になっちゃえよと言っているのだが、どうするんだろう・・・・。
さて、Bが話を続ける。なぜ、サンクスギビングのときに休暇を取りたいかというと。
”ブラザーがアフガニスタンから帰ってくるんだ” そうな。
アメリカ陸軍の兵士は定期的(半年だったか1年だったか忘れてしまった)に2週間の自由な休暇を取ることが許され、自分の好きなところに行くことができるそうな。それが、日本でも良いし、メキシコのカンクンに遊びに行っても良いそうな。
そんな、貴重な2週間、ブラザーは実家にかえって来るんだ。
2週間家族と過ごし、その後どうするか聞いたら・・・・、またアフガニスタンに戻って戦闘を続けるんだとのこと。
ブラザーはイラクでも、その車列を攻撃されたことが何度もあり、でも今まで大きな怪我もなかった。でも、同僚には殺された人もいるし、大怪我をしてリタイアした人もいるんだ。
そんな兄弟の大切な2週間、それを邪魔する理由は私には全くない。
どうぞ、しっかり休暇を取ってください。俺がそのぶんやっとくからさ。