2列目がない車

 7月7日、ミネソタ晴れのちサンダーストーム

 七夕ですか・・・・、今日は。一年に一回しか会えなくなっちゃった夫婦の日・・・・・・か・・・・・。

 さて、いつもどおり早朝出勤し同僚と機材を車に運び込む。

 最近はダッジのグランドキャラバンというミニバンばかり使っている。ただし、同じ車両ではなく、少なくとも3台のグランドキャラバンをとっかえひっかえ借りてきて仕事に使っている。そう、大学の車なんだわ。

 これがグランドキャラバン
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 リアゲートを上げて荷物を積み込む・・・・・・・、いやー、ずいぶん広いラゲッジスペースですなー、グランドキャラバンすごい大きいですなー、と5秒ほど感心したのち気がついた。2列目のシートが丸ごとない!!!!!!

 4人で乗らないといけないってのに・・・・・・。

 車を借りてきてくれた同僚に ”なあ、OOさん。2列目無いぜ!。どこに落としてきたんだよ!!” と聞くと ”え?あれ?ホントだ。家に置いてきちゃったよ。ソファーにちょうどいいと思って” と言われる。もちろん冗談。私たちより前にこの車を使った人がシートを外して付け直すのを忘れていただけだったのだ。

 ”床にそのまま乗ってよ。シートベルトはあるからさ・・・・。”

 ・・・・・・・・・・・・、シートベルトはあってもそれを差し込むところがないだろうが!!!!

 さて、どうしましょう。

 実はこのグランドキャラバン。3列シート車なんですね。なので普段は床に収納されている3列シートをはね上げて使ったわけだ。

 こんな感じの3列シート車
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 3列目にすわり、シートベルトをする。天井に髪の毛が刺さる。足元が無意味に広い。しかも足元に機材が置かれていて落ち着かない。

 すると同僚が ”坊やは何が食べたいのかな? それともDVDでも見るかい?” 3列目に座る=子供ってことで私を子供に見立てて遊んでる・・・・・・。

 ”どこにモニターがついてんだよ!!! これ小物入れだよ!!!” と真面目に突っ込みを入れる。

 早朝だってのにこんなことがあってすっかり目も覚め楽しい一日となった。

 さて実験は3時ぐらいに終わった。しばらくして大ボスが私を呼ぶ。そして同僚たち5人で集まり真剣な会議が始まった。2時間、同僚たちを交えて話し込み、さらに1時間、大ボスと私で話し込んでいた。

 今私がしている解析にみんな興味があって、それで会議のたびに、お呼びがかかる。正直言って解析の完了していないデータを見せるのは嫌なんだけれど、大ボスやその他同僚たちが様々な意見をくれるので、予想外のアイデアを思いつくいい機会にもなっている。

 さて、今週から来週にかけて夏休みをとる同僚が多い。なので連日のようにしていた実験はその間たぶんできないだろう。やっとゆっくりと腰を据えてデスクワークができそうだ。


 さて最後にちょっと驚くべきことがあったので一つ。

 夕方になり同僚のほとんどが帰宅し、オフィスには私と印度人の研究者だけとなった。

 公私混同なんだろうが、彼はオフィスの電話を使ってパソコンメーカーのDellに電話をかけ始めた。後で話を聞いたのだが、友人に頼まれてラップトップを注文するためだった。

 スピーカーフォンにしていたので私にも二人のやり取りが良く聞こえる。

 どの機種に興味があるかとか、個人用なのかとかいろいろな質問に彼は答えていた。なんだか普通の会話に聞こえるのだが、ふと気が付いた。これは自動音声案内だと。

 アメリカのカスタマーサービスはほとんどがまず自動音声案内で、質問に答えるとその返事の内容を音声認識して次に進むようになっているものが多い。なので私なんかが電話をすると音声認識してもらうのに苦労することが時々ある。なんつったって発音が変だから。

 しかし、印度人の彼はかなりなまりが強い英語なのにすらすらと音声認識されて次々に話が進んでいく。自動音声案内なのに。

 そして最後に ”今日はお電話いただきまして誠にありがとうございます。これからオペレーターにつなぎますのでそのままお待ちください。それではよい一日を” という”自動”音声が流れた。

 すると彼は ”どういたしまして。あなたもよい一日を” と普通に返事していた・・・・・・・・・・・。

 その時、気がついた。彼は自動音声案内だと全く気がついていなかったのだった・・・・・・・・・・・・。

 恐るべし、自動音声案内と音声認識技術。