アメリカの大学生のバイト

　8月12日、ミネソタ晴れのち曇り

　今日も早朝から仕事。連日朝から働きます。

　今日はいつもの2倍の仕事量。しかし、最近、1.5倍の時間でできるようになり、以前のように帰宅時刻が8時とかにならずにすんでいる。これは主に、若いアメリカ人スタッフたちの努力によるところが大きい。

　ただ、今週も暑い。今日は外気温が華氏90度を超え、作業をする部屋の温度は100度を超えていた。しかも90%ぐらいありそうなほどの湿度・・・・・。

　こんな部屋で滅菌ガウンを着て作業するもんだから、かなりストレスがかかる。水分をしっかり取っているのに、おしっこの量が普段より少なかったりする。まあ、あれだけ言っても、涼しい部屋に移動できないのだからそれなりの理由があるのだろうとあきらめている。後暫くの辛抱だろう。

　さて、最近病理標本をたくさん見ているのだが、プレパラートを見るための顕微鏡が身近になく、愛用している位相差顕微鏡をうまいこと設定して見ているのだが、やはり限界がある。そこで、同僚たちに普通の顕微鏡のいい奴が使いたいんだけど、どこにあるか知ってる？って聞いて回っていたら、今日、ラボに大ボスがやってきて、”私のオフィスの隣の部屋に、顕微鏡のいい奴を持ってきたから使っていいよ”　と言うではないか。

　どうやら私のボヤキが大ボスの耳に入り、早々に用意してくれたのだった。

　さらに大ボスは、”綺麗に見えると思うよ。なんたってドイツ製だからね、オリンパスじゃないよ、ドイツ製だから絶対にきれいだよ”　とやんちゃな表情でいう。そう、大ボスはドイツ人。実のところラボで使っている顕微鏡はドイツ製のものと日本のオリンパス社製の物を使っている。私はどちらも好きである。大ボスもドイツ製と日本製の顕微鏡の性能に差がないことを知っているけれど、ちょっと悪がきっぽくいってみたかっただけなんだろう。

　そんなわけで、今日の夕方、用意してくれた顕微鏡を見に行った。

　しかし、どこにあるかわからなかったので、秘書のバイトに来ている女学生君に聞いてみた、ついでに世間話も・・・・・・。

　今、アメリカも夏休みで多数の学生が私たちの職場にバイトに来ている。今日話をしたこの学生は栄養士になる予定だそうで、夏休みの数か月間だけここで秘書をしているらしい。こうして、その大学でバイトができるってのは素晴らしいことだと思う。社会勉強になる。日本の大学ももっと学生が働く機会を与えてあげて欲しい。

　うーん、私の学生時代は・・・・・・・・・、何してたっけな？

　夏は、西日本の大会があったので、それに向けて合宿して試合に行ってで半分ぐらいおわって・・・・・、その後は・・・・・・、毎年決まって、昼は引越し屋のバイト、夕方からは家庭教師のバイト。考えてみたら、現在の収入よりも多かった・・・・・・・・。

　なんで引越し屋かと言うとですね、休暇中に体力が落ちないようにしつつ、いろんな人に会って、一緒に汗を流して働きたかったから。デスクワーク系のバイトとかもあったけど無視。もっぱら体育会系のバイトをしていた。6年間も学生をしていて、毎年、春休みと夏休みは引越しのバイトか、大型文房具の配送の仕事。どちらもかなり重たいものを運ぶわけだ。引越し屋のバイトはすべて有名な引っ越し屋ばかりだったけれど、バイトの待遇は様々だった。例えば、一軒家の引っ越しに3人しか出さないとことか・・・・・・。巨大な冷蔵庫などを二人で持たないといけないこともあって、かなりきわどかった。しかし、もっとも待遇もよく気持ちよく働ける引越し屋は一軒家の引っ越しに正職員3人、バイト2人とかで行くので非常に安心して仕事ができたことを覚えている。それと良い引越し屋は企業の職員の引っ越しも受けていて、例えば銀行の支店長の引っ越しなんてのもいった。当然のように、巨大マンションのペントハウス。そして、お昼代として数万円くれて、正社員の人が、残ったお金をすべて私にくれたりして・・・・・・。当時はもうバブルの時代ではなかったが、羽振りがいい人はたくさんいた。

　もしも、母校がアメリカのように例えば実験の手伝いとか、病院での手伝いとかの求人を出していたら、どうしていただろう。

　たぶん、引っ越し屋かな・・・・・・。うーん、なやむな・・・・・・。

　さて、学生君との話も終わり、顕微鏡の置いてある部屋に入る。予想どおり、カール・ツァイス製であった。しかし、接続されたデジタルカメラはソニーのサイバーショットDSC-F707だった。なつかしーー！！！。このカメラの利点はレンズがF2.0と明るく、マニュアルフォーカスがレンズのリングで操作できること。しかし、なつかしいな。昔これが発売されたとき相当欲しかった。コンパクトデジカメとは呼べないような、どでかいレンズをもつF707だったが、当時としては高性能で、かっこよく感じられたのだった。

　さて、使ってみましょう。

　・・・・・・・・・・、汚い・・・・・・・。よく見てみると対物レンズや接眼レンズとかがかなり汚れている・・・・・・。

　てなわけで、今日の夕方はこの顕微鏡の掃除についやされたのでした。

　そして、帰宅してみると、妻が面白い写真を見せてくれた。

　タイトル　「しゃちょさん」

　お昼ご飯の時に、ふりかけののりたまの海苔が一つ偶然くっついたので、もう一つ左右対象になるようにつけてみたそうな・・・・・・。

　”しゃちょー、今月も大赤字ですー。どうしましょうー。”って聞いてみたかった。

　先日、下の前歯が2本生えてきた三女。おかゆよりも、普通のご飯のほうが好きなようです。

　さて、明日はのんびりデスクワークの予定。今日綺麗にした顕微鏡でたっぷりと楽しむ予定。そして早々に帰宅する予定。あくまで予定。ころころ変わるのが予定。予定は未定。