温かい11月

 11月3日、ミネソタ晴れ

 尖閣諸島北方領土も奪われようとしている日本。

 それにしても今回のロシアのやり方は中国となんらかわりがない。

 狼の群れに囲まれ、ならず者たちににらまれて、日本は何をしているのだろう。


 アメリカは先日、中間選挙があり民主党が大敗したが・・・・・・・、どうなるんだろう。

 不景気が続くアメリカで暮らしている私の生活にも少なからぬ影響が出ているのだが。

 今回の中間選挙から、アメリカ国民の価値観が考え方が少なからず見えてくる。日本人はなにかと政府を批判し、政府が助けてくれないから貧しいのだと、そしてその貧しい人たちを政府が救うべきだと考えている人が多いだろう。アメリカは違う、自由と責任の国だ。そして努力と競争の国だ。収入=その人の評価=その人の価値と考えている人がアメリカには多い。まさに、資本主義の国だ。日本で収入=その人の評価および価値なんてことを言われちゃったら、日本で働く医師のほとんどが価値の無い人ってことになってしまうじゃないか・・・・・・。ちなみに、アメリカでは日本で外科医として働いていた頃の収入はなるべく言わないようにしている。なぜかと言うと、アメリカの外科医たちの2、3割の額なので、その額を聞いたアメリカ人の中には、”この人、日本ではたいしたこと無かったのか・・・”と感じる人が少なからずいそうな気がするからである。かといってアメリカが本当に努力と競争の国だとは思えない、むしろ、ペテンの国なんじゃないかと思うことが良くある。地道に働くよりも口先三寸で偉そうなことを言っているだけの人が驚くほどの給料を得ていたりするから。努力なんてのはまったくもって報われることはない。はっきり言ってするだけ無駄である。いや、自己満足できるならしてもいいかもしれない。私に関して言えば、全く努力なんかしていない。現地人達よりもはるかに多く働いているが、これは自分の好奇心を満たすためであり、そして私の出力する結果を大ボスが高く評価してくれているからである。そして、今私のしていることが、難病患者に明るい未来と希望を与えることが出来たらと思っているだけである。

 要約すると、日本人は大きな政府を求めている、アメリカ人は小さな政府を求めている。

 なにかと国や政府および他人の責任にする自己責任の意識に欠けた日本人達。一方、政府の過剰な介入を拒み自由を求め自己責任で生きていく事が当然のアメリカ人達。アメリカ人的発想で言えば、社会における弱者は自己努力が足りない連中ってわけだ。あー、恐ろしやアメリカ。ただその弱者を救済し、その人が努力さえすれば這い上がれるようなシステムがアメリカには存在していると思う。頑張れば、うまくやりこなせば報われる、それがアメリカ。たとえそれがペテンであったとしても。一方、閉塞感が漂い、若者達は頑張る事をやめたのが日本。そうではないかい?


 さて、いつもどおり真っ暗闇の中、車を運転し出勤している。ただ、11月だというのに寒くなく、今朝の外気温は8℃もあった。

 仕事を始めるときもまだ薄暗く、昼ごろに建物から外に出てみると、快晴。

 雲ひとつ無い空、照りつける太陽。

 とても奇麗だ。


 今週末で夏時間(デイライト・セービングタイム)がおわり、11月7日日曜日の午前3時になるはずの瞬間、再度午前2時になる。

 これで、真っ暗闇の中出勤せずにすむのだが、今度は帰宅するときが真っ暗闇になってしまう。

 夏はいつまでも明るいミネソタ、そのかわり、冬はいつまでも暗いミネソタ

 もうそろそろ、寒くなってもいいのじゃなかろうか? と思うのだった。

 その方が、ミネソタらしいのだから。

 そして、長い夜には家族でゆっくりと過ごすのでした。

 ただいま、なぜか”福祉国家論”についてお勉強中・・・・・・・・・・・。

 いろいろと思うところがあるのですよ。