帰国

 11月28日、ミネソタ晴れのち曇り

 今日は雪解けの日。日中の気温が高く、屋根から雪解け水が落ちてきます。

 さて、今日、2年間のアメリカ勤務を終えて帰国する知り合いの日本人K先生ご家族を空港近くのホテルまでアルマダでお送りしてきた。

 私の隣のラボの先生だったのだけれど、これで私の職場周辺には日本人研究者がいなくなってしまった。

 かつては日本人がこのラボで4人ぐらい働いていた時代もあったのに・・・・・・・。

 なんだか寂しい。


 思い起こせば、私たちのアメリカ生活は、A先生とK先生に空港まで迎えに来てもらうことから始まった。彼らの車に揺られアパートまで到着するまでの時間がなんだか不思議な状況に感じられたことを今でも思い出す。

 1.6年前に空港で出迎えてくれた人をこうして車で送っていくことになる。当然、予想していたことではあるが。


 ミネソタ大学の財務状況は非常に厳しく、新規に研究者を雇うのは控えているらしいし、日本人もそれほど強くこのラボを希望していないのかもしれない。

 今、大学では中国人、韓国人、印度人が目立つ。

 特に、中国人と印度人は母国よりもはるかに洗練された国で洗練した生活を送られるアメリカは非常に魅力的だろう。

 一方、日本人。アメリカにいるよりも日本に住んでいたほうが安全だし、食べ物はおいしいし、医療は安価だし、あえてアメリカに来る必要も感じないのかもしれない。

 でも、日本しか知らずに一生を終えるのはあまりにも勿体ないと私は思うのだが、どうだろう。

 特に、日本の医療がいかにすばらしいかを本当に理解するにはアメリカなどの低福祉国家で暮らしてみないと困難だと思う。

 井の中の蛙大海を知らず、である。