日本の外科は不滅
9月9日、ちょっと蒸し暑い
さて、今日も朝から手術。
思うんですけどね、やっぱり日本の手術報酬っておかしいですよ。
例えばね、普通の体型の人なら1時間で済むような手術。
これが、高度な肥満の患者の場合、非常に手術がやりにくいわけです。
普通なら透けて見えるような血管も、分厚い脂肪に覆われていて見えやしない!
なので、慎重にそのアホみたいに分厚い脂肪をかき分けて血管を見つけて処理をしないといけなくなり、手術時間が2時間とか3時間になるわけです(腹腔鏡下手術の場合)。
でも、診療報酬は一緒・・・・・・・。
アメリカだと、手術室を使用した(占拠した)時間の分だけ患者に請求が行くわけで、高度な肥満の人はただでさえ高い手術料に加えて、さらに高額の費用を負担して手術をしてもらうわけです。
でも、日本だと同じ。
非常に健康的な体型をした人を手術しても、日頃の不摂生で太りまくった人の手術をしても、病院が請求できる金額は一緒、患者の自己負担も一緒で激安。
おかしくないですか?????
太っていたら医療費が高額になるって社会の方が、いろんな意味で良いと思うんだけどね。
さて、タイトルの件。
とある研究会に行ってきました。
それは消化器外科手術の研究会で、様々な施設の外科医達が手術の方法やビデオを見せてくれるわけです。
それを見ていると、惚れ惚れします。
美しいの一言。
確かな解剖学的知識と統計学的データ、錬成された技術に基づく確かな手術。
瞬きするのももったいないほど美しい。
そう、美しく速い。
まさに芸術、匠の技。
まず、解剖学の知識が乏しすぎる。
良くそんな乏しい知識で手術が出来るよな・・・、さすがアメリカン!!! とね。
そして、その手術手技も大雑把で繊細さのかけらも無い。
一方、日本人外科医達の手術。
美しい。
知識と技術、その双方を併せ持つ確かな手術。
やはり、日本人外科医達は世界最高だ。
帰国してよかった。これが俺たちの手術だ!
そう改めて確信しました。
でもね、プレゼンテーションが下手だね・・・。
そこらへん、どうにかしようよ。
もっと、自分たちの凄さをアピールしようよ。