仙台で再会

 10月6日、帰宅

 実は仙台に行って来た。

 とはいっても、医療救護活動ではない。

 通常の出張で。

 その目的は沢山あるのだが、最大の目的はアメリカでお世話になったA先生、K先生との再会の約束を果たすためだった。

 仙台空港
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 空港の屋上にテラスがあって周辺が一望出来る。なぜだかは分からないが、30分以上ここで風に吹かれていた。

 あの海から巨大な津波がここを襲ったのか・・・・・。一見すると大災害の爪痕には気がつかない。しかし、空港周辺には未だ水が引かない場所もあるし、めちゃくちゃに壊れた車が何台かそのまま放置されていた。

 車の壊れ方が尋常ではない。

 巨大な洗濯機に車を放り込んだらこうなるんだろうな・・・・・。

 車馬鹿の私にも車種が分からぬほど壊れている車もあった。

 空港のテラスで手をあわせてお祈りをした。


 さて、移動しよう。

 仙台空港から仙台駅まで鉄道がある。津波で破壊されて先日まで運行されていなかったのだが、10月1日から運転が再開されたのだ。

 その車窓からの眺め。

 不思議な気分だ。

 津波にのまれた街はどうなっているのかと思っていたが、普通だった。

 すごい・・・。この街は確実に復興している。


 仙台駅
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 お腹がすいた・・・。

 そう、牛タン!!!
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 駅で早速、牛タン定食を食した。

 うまい!!!!! 生まれて初めてこんなに分厚くてうまい牛タンを食べた。


 さて初日の夜は一人きりでホテルの近くの居酒屋へ。
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 とりあえずビール。

 一人で飲みに出るときは必ず居酒屋のカウンター席に座る。

 なぜか?

 隣にすわった人と歓談する為です。

 この日は仙台の地元の方だった。

 地震のときの状況やその後の経過などを詳しく教えてくれた。

 仙台はご覧のような状況なのだが、石巻などは未だ復興が手つかずらしい・・・・・。


 ”未だに、あそこらへんに行くとな、空気が違うんだ・・・”


 ”震災後はガスが止まって1ヶ月間お風呂に入れなかったんだけども、関東から支援に来てくれたガス会社の人たちがいろいろ点検してくれて ”もう大丈夫です、使ってください” ってよー、かっこ良かったよー。ほんと嬉しかったんだ。”


 そんな貴重な話をして約2時間。さて、そろそろ帰ろう。話が聞けてよかった。

 と会計しようと思ったら・・・・・。

 ”えー、もうかえんのけー!!!!”

 てなわけで、焼酎追加。

 やっぱりね、本気で生きている人と飲む酒ってのはうまいな。


 その翌日、仕事を済ませて夜、A先生達と再び牛タン。
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 うまい!!!!!

 なんと・・・・・、A先生の大学の教授にごちそうになってしまった・・・・・。

 押忍! ごっつあんです!!!

 有り難うございました!!!


 今回の仙台出張で沢山の東北人と話をした。

 彼らは強い!

 穏やかで素朴なんだけど強い!

 東北人魂、最高!!!


 牛タンを食べながら、戊辰戦争の話になったのだが、熱く語る彼らのまなざしに驚かされ、地元の歴史なんか全然知らない愚かな自分に気がついたのだった。


 さて、今日空港でいろいろとお土産を買ったのだが、自分に復興支援プロジェクトの携帯ストラップを買うかどうかでかなり悩んだ。

 そのストラップを職場のPHS(院内PHS)に付けようかと思ったのだが・・・・・。

 しばらく考えてやめておいた。

 そのストラップを見ると心穏やかでないのだ。

 強い胸騒ぎというか、不安というか、悲しみというか、怒りというか・・・・・。

 自分の気持ちが整理出来ないような、説明のしようの無い感情が混沌のように私の心を埋め尽くすのだ・・・。

 うーん、それ(その精神状態)じゃあ・・・、手術が出来ないんだ・・・。

 ごめん。

 まだ未熟者だな。


 さて、明日も手術!!!

 集中!!!!!