寝ない三女

 12月24日、クリスマスイブ。

 午後9時半頃。

 書斎でくつろぐ私のもとに、長女がやって来た。

 ドアを開けるなりこう言った。

 ”ねえ! お父さんも早く寝てよ! 皆が寝ないとサンタさんこないんだよ!”


 そして、先ほど午後11時。

 ベッドルームをのぞいてみると長女、次女、妻は寝ていた。

 しかし、三女が布団から起き上がり、こう言った。

 ”ねえ、おとうさん。わたしがサンタさんにプレゼントあげるの”

 2歳の小さな体で、私の眼前に立ち、確かなまなざしでこう言った。

 そして、妻が起きてこう言った。

 ”もう寝なさい。大丈夫だから”

 しかし、三女。

 ”わたしがあげるの、プレゼントあげるの。サンタさんに”

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 ずいぶん大きくなったもんだ。

 アメリカ生まれの三女。

 そして、日本生まれの長女、次女もサンタさんの訪問を楽しみにしている。