仕事納め
12月28日、曇り時々雨
今日は仕事納めでした。
連日続いた予定手術と緊急手術の繰り返しのような日々とは違って、今日は予定通りの穏やかな日でした。
ただ、こんな年の瀬に癌と診断された患者さんにその告知を行わなければならず、かなり慎重に話をさせていただきました。
その患者さんは非常に冷静な方で、今後必要な検査や治療内容を詳しく聞いていただいた後に、ご帰宅されました。
さて、仕事納め。
今年も沢山の患者さんの治療をすることが出来たことを皆様方に感謝申し上げます。
手を尽くし、頭脳を使い、気を使い、そして消え行く命をこの世に繋ぎ止めることが出来たことを嬉しく思います。
もちろん癌で亡くなられた患者さんもいました。
普段、私はかなり字が汚いのですが、唯一、時間をかけて丁寧に書く書類があります。
それは、死亡診断書です。
これが、この方にとっての最後の公式書類になるかもしれない。
この方が生きた証、そして亡くなったことを証明する書類。
さて。他の病院の先生方が当院を絶賛してくださる点。
それは、”各部署の連携が良くとれていて、足の引っ張り合いをすることがない” です。
そう、なんだかんだと言い訳して、理由を付けて、”できません” なんていうことがほとんどありません。
私も他科の先生から緊急手術の依頼があった場合、すぐに駆けつけて対応し、するべき手術はすべてしてきました。そして、術中・術後合併症の発生率の低さには自信があります。そう、かなりヤバい状態で手術をして長期のICU管理を要してもほぼすべての方が、元気になって退院されました。そう、手術中に油断せず、諦めず、慢心に陥らず。
そして普段は財布のひもが極めて固い事務の皆さんも、こちらがなぜその機材が必要かを熱意を持って説明すると臨時の予算を組んで購入してくれます。そしてそれに応えるべく仕事する訳です。
そう、良い病院です。
そして、地域の皆さんからも愛されています。
先日、緊急手術したご高齢の患者さん。
”ここにこの病院があるから、すぐ近くのマンションを買ったんです。その判断は間違ってませんでしたよ。せんせい。”
他の患者さん。
”先生にお任せします。いや、私ね、知ってるんですよ。こちらの病院はちゃんとしたことをしてくださるって。以前も他の病気で入院したことがありますけど、素晴らしい治療をしていただきました”
誠にありがたい。これまでこの病院で働いてくださっていた先達のおかげです。
そして、患者さん、そしてその御家族の期待を何とか裏切ることなく今年一年働けたことを神に感謝します。
そして来年も、その名を汚さぬよう精進して参ります。
皆さん、ありがとう!!!
プルルルル。
え? 急患がきた??? 緊急手術??? そうか・・・。
って、電話がいつかかってくるか分かりませんが。
皆さん、ありがとうございました。そして、これからもよろしくお願い申し上げます。