あれから2年目の春、そして花粉症

 3月11日、晴れ

 2年前の今日、あのMega earthquakeが起きた。

 アメリカから日本に帰国して間もなく起きたあの地震で日本はその国土の少なからぬ一部を失い、同朋達の尊い命が奪われた。

 今日、職場でその時間が来たとき、職員・患者全員が起立し黙祷した。

 普段は騒がしい病院内が、静まり返っていた。

 聞こえてくるのは空調の音、電子カルテのパソコンのファンの音、心電図モニターの音。

 そう、電力は保たれ、人が作った機械達は忠実に動いていた。

 ここ神戸では、これから毎年、阪神淡路大震災東日本大震災に祈りを捧げるだろう。

 あの大災害を忘れてはならないから。

 そして、失われた尊い多数の命への鎮魂を。

 我々外科医は日々、目の前に横たわる救うべき命を救うために全力を尽くすのみ。

 助ける事の出来なかった多数の御霊を思いながら。



 さて、タイトルの件。

 先日、強風が吹いた。

 勝手口においてある、空き缶用のゴミ箱が風で吹き飛ばされそうになっていたので風のあたらない所に移動した。

 黄砂なのか、PM2.5なのか、視界不良。

 しかし気温は上昇、そして低気圧がきて気温が急降下。

 雨。


 そして、今日。

 晴れ。

 日曜日から働き続け、病院に泊まり、今日、夕方になり帰宅するため久しぶりに外に出た。

 ・・・・・・、鼻が詰まる・・・、目がかゆい、耳もかゆい。

 そう、花粉症。

 体調、最悪です。

 院内にいる時はそれほどひどい症状ではなかったけど、屋外に出たとたんにこれ。

 花粉症。

 アレグラでも飲みますか。


 そして、先ほど自宅のベランダから神戸の夜景を眺めていた。

 連日続いた視界不良から打って変わって3月11日の今日は視界が開けていた。

 多数の人々が生活する神戸の光り輝く夜景とその先に広がる瀬戸内海が奇麗に見えた。


 そう、人は祈りを捧げるとき、言葉は必要ない。