新年度開始、そしてぼやき
4月1日、晴れ
気持ちのよい朝。
出撃。
風が良かったので40km/h近くで巡航。
職場の駐輪場にロードバイクを停める。
うーん、見た事ない人が沢山いる。
あの、そこは緊急用の出入り口なので普段は出入りできませんよ・・・・・、ってドアを開けようとしていたり・・・。声をかける前に気がついたようで正しい出入り口に歩いていった。
そして、沢山の新人研修医や、看護師、フェロー、スタッフが病院内を歩いている。
うーん、活気で溢れているようなそうでないような。
この時期ね。
危ないんだよ。
例えば、院内PHSのディスプレイに”4階病棟”と表示されているのに、電話をかけて来た看護師さんが ”7階病棟のOOです。入院患者さんのOOさんの件でお電話しましたが、今よろしいですか?” と聞くではないか。
私 ”あの・・・、本当に7階病棟なの?”
看護師さん ”すみません、7階病棟から今日、4階病棟に異動になったばかりで間違えました。”
危ないんだよね、この時期は。
なんだかベテラン勢も浮き足立ったような雰囲気になって、ワーって感じになってしまうんだよ。
しかし、我らが外科医はそうではありません。
リスクマネージメントというか、この時期は病棟が、院内が不安定になるってことを知っているので、あえてじっくりと相手の話を聞いて間違いの無いように仕事を進めます。
春ってね、楽しいんだけど間違いが起きやすいんです。
皆さんご注意ください。
特に我々外科医のように ”間違い=患者の死” になりかねぬ仕事をしている身にとってはこの季節はヤバいんです。
そんな緊張感が耐えぬ高度に洗練された職業です。
外科医ってのは高度な知識、教養を必要とする学者のような立場であり、そして高度な技術、巧みの技を必要とする職人であります。
こんな外科医ですが、給料は安いんですよ。
時給換算すると、アメリカの外科医の十分の一です。そう、一割です。そう、1/10です。
ありえないでしょ。
・・・・・・、いかんな・・・、こんな時に愚痴っていては。
しかし、日本ではこの医師って存在はどこまでも軽んじられているよなって日々思います。
飼い殺しってヤツですな。
最近はこんな事を書いても、全然何も変わらないよなって無力感さえ感じます。
この身を研鑽し、自らの生活、命を犠牲にし、自分の家族を犠牲にし他人の命を救うってそんなに軽い事ですか?
人生でたった一回、他人の命を救うんじゃないんですよ。1日に何人もの命を救っているんですよ。この世界最高の医療を持ってして。
安倍首相、いかがお考えでしょうか?
俺たちはいつまでもぼろぞうきんのままですか?
ああ、日本って。
平和ボケ。
大概にせえって言い続けて何年たった?
何も変わらない。
無力だな。
日々、目の前の患者に最善を尽くし続けるしか無い臨床医の我々。
”我々、日本の医療従事者” が最善を尽くし、世界最高の医療を維持し患者に提供し、そして何を得た? 何をもたらした???
この国に!!!
堕落の国。
そんな日本に未来はあるのか。
愚民が、衆愚政治が。
愚民にパンとサーカスをって状態のままですな。