救えぬ理由を探すのか、何とか救えぬかともがくのか
4月11日、晴れ
最近、天気のいい日が続くので、ジテ通しっぱなし。
さらに、なんでか知らんけど、向かい風の日が多い。
良い追い風だと、まるで列車を組んでいるように軽快に40km/hオーバーで巡航できるのだが、激しい向かい風だと気を抜くと25km/hまで速度が落ちる。
そんな時、25km/hで走っている事が受け入れられず、もがくように向かい風に向かって力を込めてペダリングし、肩を揺らし、口を開けて大気を取り込み、せめて35km/hで走ろうとする。
ああ、自転車馬鹿。朝から執刀だってのに。
強くペダルを踏み込む。ロードバイクのフレームが歪む音が聞こえる。
強い向かい風に向かって35km/hで走ろうとすると、いくら前方投影面積を小さくしようと努力しても、効率的なペダリングを意識しても心拍数は容易に160bpmを超える。
でも、ペダリングをやめる事は無い。
まだいける。
まだこの心臓は耐えられる。
この脚、この体は耐えられる。
さらにもがく。
苦しみを通り越し快感さえ感じつつ、この身は風に向けて切り裂くように突き進む。
さらにこげ!
限界を超えろ!
まだいけるだろ! こんなもんじゃねえ!!!
まだだ! まだだ! もっとこげ!!!
いける! そう! まだこんなもんじゃない!
もっとこげ!!!
心臓の鼓動を感じろ!!! そしてこの苦しみを忘れろ!!!
お前は生きている。
こげ!!!
こげ!!!!!
命ある限り、前へ進め!!! 我が身よ!!!
こんな感じでジテ通しているので、木曜日にもなると両脚が筋肉痛でまともに歩けません・・・。
さて、タイトルの件。
医者っていろんなヤツがいます。
重篤な患者を抱えたとき、難しい手術をしなければいけない状況に立たされた時。
負ける原因を、救えないって言い訳を、患者が死んでしまっても仕方ないって理由を考え続けるアホがいます。
一方で、我が身を削ってでもこの消えかけた命を救う為に全力を尽くすヤツもいます。
究極の状態になってくるとどっちがアホなのか分からなくなってくるけど、俺はもがき続けるアホです。
何とかならんのか! とね。
これは多分、我らが母校の大学病院の精鋭達も同じではないかと思うんだよね。
最後の砦として、他の病院が諦めちゃって匙を投げた患者を救う為に自らを犠牲にしてなんとしようと命がけで、優秀な頭脳をフルに使ってやるわけだよ。
”もう、ええんちゃう? しゃあないやろ。” なんて事は絶対に言わない。
貴方はどう思いますか?
困難な状況で、その患者を救えぬ理由を探す”努力”をする医者と、なんとかならないかともがく医者。
どちらに診てもらいたいですか???
病状説明で患者や家族に納得してもらうってのも重要なスキルではある訳なんだけど、高度な知識と技術に裏打ちされていなければただのペテン氏でしかないよね。
”精神的に向上心のない者はばかだ” って ”こころ” に出てきましたよね。
精神的ってだけじゃない、身体的、頭脳的にも向上心のないやつは馬鹿ですよ。