さくらと無精髭

 4月11日、晴れ

 朝、職場の仮眠室で目を覚ます。

 そして無精髭をそのままに、仕事をしていた。

 職場にひげ剃りを置いておく必要があるな・・・。

 異動して、臨床の仕事も研究に関する仕事も激増した。

 まだまだこれからもっと増える予定と言うか、増やす予定と言うか、もっと考えてこなしていく必要がある事を日々、痛感している。

 激しい数の症例の診療をこなし(まだこなせてない)、そしてその膨大なデータをまとめ(まだまとめられてない)、そしてRCTを自ら設計し前向きに検討していく(これはまだまだ全然出来ていない)・・・。

 そう、やりがい満載。

 それと、臨床の技能をさらに磨かなければならないので教科書を読んで勉強したり、上司に教えを請い熱血指導を受けたり、Endnote+Pubmedで論文を探して読みあさったり(実のところ”読み漁る”ほどの時間と余裕が無いのが現状だが・・・)。


 腫瘍外科医としての2nd stageが始まった。


 やらなければならないこと、やるべきこと、やりたいこと。それが自分一人では把握できないほどに溢れている状態って、楽しいよな。

 そして、それを孤独感に包まれながらたった一人でするのではなく、上司がいて後輩がいて、力を合わせて取り組む事が出来るって素晴らしいよ。


 そして今日、病院の窓から外を見て少し寂しく思った。

 桜が散っていた。

 その景色を眺めながらしばし情緒に浸っていた。

 無精髭は願わなくてもすくすくと育つのだが、桜は誰の思いにも関係なくただ散っていた。

 あれ、ついこないだは満開だったよな・・・。

 そう、花見に行く余裕はzero。


 こんな状況だが、欲しい物がある。

 それはずばり、”風呂”

 職場に風呂があれば・・・。

 ああ、Japanese

 そういえば、研究生時代にアルバイトに行っていた県北の病院には大きな風呂があって気持ちが良かったな・・・。