新しい人生とSGX-CA600

12月7日、晴れ

Hatena Blogに移行しての初記事。

とりあえず、どこから新記事を書くのかよくわからずしばらく彷徨い、やっとこの記事を書いている。

 

今年の3月末に被雇用者の人生に終わりを告げ、4月から新しい人生を始めている。

私のことを知っていた優秀な人材が名乗りを上げてくれ(前職場からの引き抜きは一切なく、全員が他施設から集まってくれた)、半年がたった今、自分で言うのもなんだが、私たちは最善のクリニックだと心の底から思える。

 

普段からあまり他人のことを褒めたりはしない。よほど優れていなければ、こいつしょうもない奴やなと諦めて仕事をしていたのが被雇用者時代。しかし、今は違う。私が選んだ仲間たちと仕事をしている。

理念。信念。情熱。これが非常に大切で重要な因子だったか、今は分かる。被雇用者時代はどんなに強い信念、熱い情熱があっても、患者さんひとりひとりの人生に介入しその人の人生を大きく変え、素晴らしいものにできていることは実感できていたが、世界は変えられていないような不快感を感じていた。

でも、今は違う。確実にこの世界は良くなっている。この世界をより良いものに変えることができていることを実感している。

 

それと同時に、前職で自分(副部長)や部長がしていた医療レベルがとんでも無く高かったことを開業してから初めて知った。他施設の医者の医療レベルを知ってしまったから。他施設の外科医も一流ではある。しかし、俺たちは超一流だったんだと。

部長と二人で世界中の論文を読みあさり、自らが蓄積した膨大な臨床データを解析し、そに基づいて工夫を続け、切磋琢磨し向上し続けた5年間。その結果、周囲の医療機関を遥か後方に置き去りにしていたことを知った。今日も某学会に参加してきたが、討論内容があまりにも幼稚すぎてがっかりした。おいおい、大学病院のくせにそのレベルかよ!って。

 

画像診断でも、手術でも、抗癌剤等の補助療法でも。他施設を凌駕していたってことを知ってしまった。

これを知ってしまったってことはあまり喜ばしいことではない。

 

本当に俺はメスを置いて良かったのか?

 

俺が手術をやめてしまって良かったのか?

 

まだまだ高いレベルで手術ができたのに辞めてしまって良かったのか?

 

白い巨塔”の主人公みたいにまだ手術がしたいのに病で出来なくなる奴がいるのに、俺みたいに健康でまだまだこれから10年20年とハイレベルな手術ができる奴が自らの意思で手術をやめてしまって良かったのか?

 

外科医を辞めることを他施設の知り合いの先輩外科医達に言うとこう言われた。

 

”ほんとにやめるの?もう手術しないの?もったいないよ。”

 

それに当時はこう答えていた。

 

”大丈夫ですよ。俺が辞めても誰かがしてくれますよ。心配ないですよ。”

 

これはある意味正しく、ある意味間違っていた。

代わりに手術を誰かがする。これは正しい。だが、俺と同じ医療レベルではない。これが大きな誤算だった。これは開業して自分や部長のレベルがとんでも無く高かったことを知ってからその誤算に気がついた。

しかし、その選択は正しかったと今は確信している。

手術を続けていたよりも、この選択によってよりこの世界をより良いものに変えることができていることを実感しているから。

 

 

 

去年、開業コンサルタントに連絡を取り、そのあとで唐突に妻に伝えた。

”俺、外科医やめるわ。来年、開業するわ。週末にコンサルさんがうちに来るから。”

 

晴天の霹靂だろう。こんな時、世の奥様方はどのように答えるのだろうか。

 

妻は言った。

”そう。分かった。”

私 ”・・・・・・・・・・・・・・”

 

2008年にアメリカ行きを決めた時もそうだった。

私 ”来年の春からアメリカに行くことにしたから”

妻 ”分かった。”

 

 

どうなんだろうね。

 

どうです? こんな反応します?

多分ね、分かってるんですよ。俺がどうしようもない ”馬鹿” ってこと。

やると決めたらやるって。あれこれ反対意見を述べたって時間の無駄ってことを。

だったら協力しようって。ポジティブな思考と行動をすべきだと。

 

様々なとんでもないリスクを許容し、人生、限られた人生を最大限に生かしきる。

 

様々な苦難も、家族で一致団結し乗り越え、そして世界を変える。

 

この世には様々な人がいる。自分一人、生きていくだけで精一杯の人もいる。他人を傷つけることしかできない人もいる。でも、持っている人もいる。その持っている人は現状に甘んじることなく、自分の命、先祖から与えてもらった力を最大限に生かしきり危険に飛び込む勇気を持ち、世界をより良いものに変えるべきだと。

 

某医療系ドラマで、こんな台詞を言う女医がいる。

”私、失敗しないので。”

この台詞は大嫌いだ。

 

失敗しないのは自分の能力のごく限られた部分でしか生きていないからだ。もしくは、自分の行為を正当に評価できていないからだ。失敗しているのに失敗だと認識できないサイコパスは医者、特に外科系の医者に少なくない。

 

現状を余裕でこなしているなら、さらなる難題に取り組むべきだろう!!!

甘ったれた人生送ってるんじゃないよ!!!

なあドクターXよ!!!

そしてそれって本当に失敗じゃないのか???

自分を正当に評価できてるか???

 

ってことで、ありがとう、みんな!!!

妻よ、娘達よ、父よ、母よ、姉よ、そして仲間達よ!!!!!

 

To change the world better.

 

To do the right thing.

 

 

 

さて、Pioneer SGX-CA600の件。

2016年11月にピナレロさんにパイオニア社謹製ペダリングモニターをつけてから使い倒したサイクルコンピューターSGX-CA500、バッテリーの持ちが明らかに悪くなってきた。

実測してはいないが、体感的には半分ぐらいしか持たないようになってきた。

それはそれで良いが、先日、ハートレートモニターの数値が時々表示されなくなり、ペダモニのパワーやベクトルも途切れ途切れになるようになった。

ペダモニのパワー表示だけがおかしくなるなら、クランクのセンサーの電池がダメになってきてるんだろうと思うのだが、Heart rateまで表示されないのでSGX-CA500がダメになっていると思い、かなり悩んだ末にSGX-CA600をポチった。

 

で、その後、様々な数値の状態を確認した結果、右クランクのバッテリーが弱ってきてるんじゃないかと思って、ボタン電池を交換した。電圧低下のメッセージは出てなかったけどね。

 

そしたら、すべてが正常動作、、、、、、、、、

 

あの、SGX-CA600、すでにここにあるんですけど。

 

なんで右クランクの電池が消耗しただけで心拍数まで拾えなくなるんですか?????

 

あの、もうSGX-CA600がここにあるんですけど。

 

なんで、右クランクの電池を交換してすべてが正常動作するんですか?

 

今は何の問題もなくZwiftできてますけど、、、、、、

 

このSGX-CA600どうしたらいいのですか???

 

クリニック宛に送ったので妻にはバレてませんが、、、、、

 

って、そう言う問題じゃないけど、、、、、

 

 

普段の昼休みZwiftトレーニングではSGX-CA500を使い、レース等の実走ではSGX-CA600を使おうと思います。

 

って、今度いつ実走するの?

 

正月のエンデューロ