日本の救急車はタクシーより便利でfreeです

 2月19日、晴れ? 曇り?

 最近、テレビを見ていたり当直や昼間の救急外来の当番をしていて改めて思う。

 もうだめだなこの国は。


 某お笑い芸人がサンダルをはいていて足の小指をハイヒールで踏まれて骨折。救急車で搬送してもらったと恥ずかしげもなく、テレビでしゃべっている。

 ご老人が玄関で転んでおでこを切った。と、救急隊員がこまったような声で搬送依頼の電話をかけてくる。到着して救急隊員が作成している搬送の伝票を見てビックリ、6件ぐらい搬送を断られて困りきってうちに電話をかけてきたようだ。どうりであっさりと ”どうぞ、お気をつけてきてください” と搬送を快諾したときの救急隊員の歓喜に満ちた ”ありがとうございます!” だったわけだ。 が、数針縫ってご帰宅いただく。

 学校で友達とぶつかってほっぺたを少し切った。これで教師は救急車を呼ぶ。

 駅で転んで、足をぶつけた。これまた救急搬送。

 酔っ払って道端で寝てる。これも救急搬送。


 そうなんですよ。全世界の皆さん。日本の救急車はタクシーより便利で親切で、しかも完全無料なんです!!!

 119番に電話しましょー。

 って、あほらしい。


 救急車とは1分1秒を争うような病態の患者や、重度の骨折や脊損など安静を保った状態での移動が必要な患者が使用するべきシステムだろうが!!!



 モラルの問題なんて話では解決不可能です。とっとと有料化すべし。

 救急隊員の皆さんがあまりにも気の毒だし、税金の無駄遣いでしかない。

 ????? ああ、あの芸人さんはとってもお金持ちだから沢山税金払ってるってか? だからなのかな、あの救急車を呼んで当然だっていう態度は。でもな、はっきり言ってあの次長課長の河本と近いものがあるよ、その倫理観は。


 それと今朝改めて知ったのだが、救急搬送受け入れ率上昇が病院の収益改善にはつながらないようだ。

 こんど詳しいデータを見せてもらおう。