なぜここなのか

 2月2日、晴れ

 まるで春のような陽気。

 外気温は18℃。

 これだと室温は暖房無しで21℃となる。


 今日は時間があったのでいろんなテレビ番組を見ていた。

 バラエティはほとんど見ないが、ドキュメンタリーや旅番組は好き。

 録画していた番組を片っ端から見ている。

 いろんな街、いろんな国がテレビに映し出される。


 ふと思った。

 これまでいろんな街で暮らして来た。

 アメリカでも生きて来た。

 ただ、この街だったらずーっと住んでもいいなって思った事はあまり無かった。


 でも、この神戸に住むようになり、何のためらいも無く居を構えた。

 なぜなんだろう。

 そんな事を今、考えていた。


 幼少期より慣れ親しんだ岡山。

 自然に恵まれ気候も良く、晴れの国と呼ばれ、海あり山あり坂ありの岡山。

 それをぎゅーっと濃縮したようなこの街、神戸。

 海、坂、山がすぐそこにある。

 そしてそこにはenergetic peopleが多く住んでいる。

 大震災から見事に甦った街があり、それを絶え抜いた人々が生きている。


 考えてみると、生まれた時から坂馬鹿だった、山も好きだった。

 移動するにはしんどいんだけれど、常に新しい発見がある坂、山、海。

 実家の近くの山には良く自転車で走りに行った。

 普通の自転車で、でこぼこ道を走り回っていたので愛車の自転車はがたがただった。

 小学生の頃は夏の夜、近所の悪童どもと山に分け入りカブトムシやクワガタを捕まえては悦に入っていた。



 今、激坂をロードバイクで下り約10km移動して職場に到達し仕事をして激坂を登って帰宅している。

 このロードバイク通勤を始めた頃は自分でも不安があった。

 職場の方からは事故に遭わぬように気をつけるように多数の助言をいただいた。

 帰路につく為、サイクルウェアで歩いている私を見かけて声をかけてくださった病院長から ”救急車でここ(病院)に戻ってこないように気をつけてね” と言われた事もある。

 でも今は不安どころか、快感を感じる日々。

 やっぱり、坂馬鹿だわ。

 やっぱ、Mだわ。

 日々、通勤でも職場でも自分を鍛える事が出来るこの街は素敵です。